愚慫空論

「卑怯者の発想」


興味深い記事を見つけたので、所感を。


江川達也氏 安冨歩氏が基地反対派に授けた「戦法」に「卑怯者の発想」




江川発言の元になった琉球新報の記事。

<機動隊 差別発言を問う>沖縄からアジェンダを
 安冨歩さん(東大東洋文化研究所教授)




江川さんのFaceBook記事 ⇒ リンク

  

江川さんの発言は、ある前提のもとに立っています。
 これを考えるには、まず、
 
   沖縄vs日本国

 という構図を設定する必要があります。
沖縄のなかにもいろいろな考え方の人がいますから
 この構図は安直なものですけれど、わかりやすい理解のために。

この構図の元、江川さんは

 日本国も沖縄も、(いまのところ)暴力を振るっていない

という現状認識をしていると推測します。
 だから

 >安冨氏の発言に対して「暴力の奨励じゃないのかな」と指摘

するようなことになってしまいます。
 が、この現状認識は正しいの? という話です。


日本国の沖縄における活動が合法かどうか。
 裁判で争えば、合法という判断が出るかもしれません。

だけど、合法=非暴力 ではない。
 国家が暴力装置だということを鑑みると、
  合法であるということは、暴力をふるってよい条件のことでしかない。

だから、合法=暴力 ということがありえます。


安冨さんは、このように指摘しています。


猛烈な差別構造があるからこそ、これだけの基地が沖縄にある。
今回の暴言はその差別構造ばかりか、大阪府知事の差別意識まで露呈させたのだから大成功だ。


この安冨発言の基底にあるのは、

 差別構造は差別意識から生まれる

ということです。
そして、もうひとつ重要なことは、

 差別意識は、差別を為している当人からは見えない

ということ。
精確には「見えない」ではなくて、「観ようとしない」ですけれど。

江川さんには、安冨さんのこの文章は見事に見えないようです。


差別意識が見えないと、差別構造が見えない
 差別構造が見えないと、現に暴力行為が行われていることも見えない

繰り返しますが

      合法かどうか

ではありません。そういう見方ではない。

日本国の暴力行為が見えないと

    日本国も沖縄も、(いまのところ)暴力を振るっていない

という現状認識になり、安冨発言が

   暴力の奨励

 に見えてしまう

ですけど、「沖縄」の人はもちろんですが、「日本国」以外の人にも
 暴力行為は見えている
  差別構造も見えている
   さらには差別意識も可視化させた

この可視化がどんどん進めば
 必死で「観ようとしない」人たちも
  周囲から攻撃されて観ざるを得なくなるはず
 
これが安冨戦術の骨子でしょう。
 現に暴力が振るわれていることが見えれば
  可視化戦略は卑怯なものでも何でもないということは
   何の疑問もなく理解できます。

米国は人権を重視する国のはずだから、沖縄人を土人呼ばわりする日本の警察に米軍が守られている状況をどう思うか、聞いてみたらいい。


「はず」は、実は、怪しいんですけどね。


江川さんにその意識はないでしょうが
 実は江川さんには「沖縄」に対する差別意識が
  無意識下にあることが露呈してしまいました。

何が観えて、何が見えないのか。
 その事実で、その人の意識がわかるということ。

江川「卑怯」発言。
 成り行きが興味深いところです。
 

コメント

整体の先輩が、こんな記事を紹介してくれましたよ。

http://www.magazine9.jp/article/mikami/30787/

アキラさん、ご紹介ありがとうございます。『マガジン9条』ですね。


沖縄というか、琉球と呼称したほうがいいのか、歴史的にも、地勢的にも、気の毒なところだと思います。

でも、気の毒に負けずに生きているんですよね。

どうでしょう。
そういう人たちも多い、ということですよね。
皆が皆というわけではないですから。
もしかしたら半数以下なのかもしれない。

そこのところは難しい話だと思います。
それとは別に、変わらないといけないところは変わらないといけないのだと思います。
(差別的な構造とか)

恐らくは半数以上なんだろうと想像します。
あくまで外部からの想像ですけどね。

差別的な構造があって、それでも、なおかつ、自分の正直に生きることができるというのは、たいへんにハードルが高いと思います。
アクロバットと言っていいくらい。

その点においては、差別をする側も、差別をされる側も同じでしょう。


変わらなければいけないところは、いずれ変わっていくでしょう。
問題は、どのような経過をたどるか。

なるべくなら穏便に経過していってほしいものです。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://gushou.blog51.fc2.com/tb.php/892-3faca5d8

 | HOME | 

 
プロフィール

愚慫

Author:愚慫
“愚樵”改め“愚慫”と名乗ることにしました。

「空論」は相変わらずです (^_^)

      

最近の記事+コメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

QRコード
QRコード