愚慫空論

贈与とブリコラージュ

もしかすると、内田・中沢・平川の三氏は『大津波と原発と金融崩壊』というテーマで再び鼎談をすることになるのかもしれないが。

平川 今回のことで、「ブリコラージュ」と「贈与」という動きが、両面出たんだよね。
中沢 そうですね。じつは「贈与」と「ブリコラージュ」は、人間の心のなかでセットなんです。
ここには日本人の心の特質といった者がくっきりと出てきている。贈与精神みたいなものが、こんなに根強く生命力をもっているということに、ちょっと感動しています。


「ブリコラージュ」というのは、

ブリコラージュ(Bricolage)は、「寄せ集めて自分で作る」「ものを自分で修繕する」こと。「器用仕事」とも訳される。元来はフランス語で、「繕う」「ごまかす」を意味するフランス語の動詞 "bricoler" に由来する。
ブリコラージュは、理論や設計図に基づいて物を作る「エンジニアリング」とは対照的なもので、その場で手に入るものを寄せ集め、それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、最終的に新しい物を作ることである。(Wikipediaより)


日本人てのは、もともと「エンジニアリング」は苦手で「ブリコラージュ」が得意。科学の粋だったはずの原発も実はまったく「エンジニアリング」にはなっていなくて、「ブリコラージュ」だった。そして、現在、原発事故収束にむけての作業も「ブリコラージュ」で行なっている。原発収束がどれほど実現しているのかは、エスタブリッシュたちの情報操作もあって不明だけれども、現場の人たちが「ブリコラージュ」を駆使して必死で対処していることは、だいたい想像がつく。そして、最終的にうまく行くかどうかはわからないけど、これまでのところはなんとか凌いでいるようにも見える。米仏日合作のの除染装置なんか、「エンジニアリング」でみればダメダメらしいが、止りながらもなんとか動いている。

それだけではない。原子力は、生命の壮大な「エンジニアリング」の歯車すら狂わせてしまった。放射性物質が満ちあふれる日常のなかで私たちが健康を維持していこうと思うなら、「ブリコラージュ」で凌いでいくしかない。

だから、「ブリコラージュ」が活発化していくのは必然ですらあるのだ。飯山式乳酸菌運動も、野口整体も、放射能被曝対策という意味では「ブリコラージュ」だ。なんとかなるかどうかなんてわからないが、でも、とりあえずなんとかしようという動き。で、ここらを支えていくのはやっぱり「贈与」なんだろうな、と思う。

「子どもを思う親の気持ち」なんてものは、「贈与」の精神以外なにものでもない。子どもは大人からの「贈与」なしでは生きられない。人類は子どもなしでは滅びる。ヒトという種の、もっとも根本的なところ。

こうした「ブリコラージュ」と「贈与」にダメダメ「エンジニアリング」が文句を付けるという構図は笑える。未だ、ダメダメだということに気がついてすらいない。もはや国家も経済も、安心して寄りかかれる存在ではない。自立しなければ。

コメント

「 第62回小沢一郎政経フォーラム 」

東日本大震災の影響による諸情勢に鑑み、開催を延期しておりました、

第62回『小沢一郎政経フォーラム』を下記のとおり開催する運びとなりました。

小沢一郎代議士も会場におきまして皆様方にご挨拶をさせていただく予定でございます。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

「 第62回小沢一郎政経フォーラム 」 

【 日時 】2011年8月17日(水)

      開場 10:30 第1部 <勉強会> 11:00 ~ 第2部 <懇親会> 12:00 ~

【 場所 】ANAインターコンチネンタルホテル東京(港区赤坂1-12-33)

【 会費 】20,000円

【 講師 】 評論家・副島国家戦略研究所主宰 副島隆彦 先生

【 演題 】「大災害から復活する日本」

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