愚慫空論

『言葉の効用』

虚構は言葉から生みだされる。
言葉が何ものかを規定したときに、虚構は生まれる。

人間は母親の胎内から生れでる。
だから、親子の関係は人間にとっては始原。
ここから創発が始まる。これは動かしようのない事実。

だが、その事実を言葉で「規定」してしまうと虚構になる。
事実と虚構は二項対立ではないのだ。

ジェンダーという言葉がある。文化的・社会的性差と訳される。
ジェンダーは、生物学的性差から派生した虚構である。
男と女という二種類の人間が存在する事実を、
「男」と「女」という言葉で規定してしまったがために生まれた虚構。

親子関係も同じ。親子関係を「親子」という言葉で規定すると虚構が生まれてしまう。

子どもが生まれたら、親は子に名前を授ける。
名前は言葉で出来ている。だから、名前も虚構にすぎない...のだろうか?

これには違和感がある。
わが子を規定しようと意図して名付ける親などいないであろうから。
親は名前に希望や祈りを託す。
期待は規定になってしまう。
が、希望や祈りは規定の枠をはみ出している。
ちょうど、こんぺいとうの角のように。


愛しい者の名前を呼ぶ者は、君子である。
虚構から効用を引き出す能力を徳といい、徳のある人物を君子といった。
君子の紡ぎ出す言葉は、こんぺいとうの形をしている。

角を削ぎ落とした言葉、規定しようとする言葉は呪いである。
昔には、他人にはむやみに本名を教えていけないという戒めがあったという。
心ない者に本当の名前を知られてしまうと、呪われてしまうから。
名前でもって規定されてしまうと、呪いになる。
たとえば「のび太のくせに」。これは呪いの言葉。

こんぺいとうの形をした言葉は祝福である。
規定の殻を突き破り、創発を促し、生命力を惹起する。

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