愚慫空論

東京まで行ってきました

一昨日、東京まで行ってきました。

目的は、内山節氏を迎えた“哲学塾のようなもの”なんてのがありまして、そこに参加しようと出かけていったわけです。他にも、単に東京へ行ってみたいという田舎者気分もありました。せっかく近くへ越してきたわけだし(笑)。

「目的」の方の内容はまた気が向いたときに書くとして、ここで書いてみたいのは、東京へ向かう電車の中でのこと。


甲州から新宿へ向かう電車の中で、私は本を読んでいました。この本です。ブックオフで勝っておいたのを、時間があると思って持っていていたのですね。
態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い (角川oneテーマ21)態度が悪くてすみません
―内なる「他者」との出会い
内田 樹
商品詳細を見る


読んでいますと、内田氏が勤めている大学の話が出てきまして、そこには寮があり、寮生と通学者とでは風貌が異なってくる、なんて話が出てきます。なんでも通学者は輪郭が引き締まる、という。その理由は、都会という不愉快な空間を通り抜けてくるからだ、と。不愉快な空間に対する自己防衛機能が働いて、引き締まるのだそう。なんとなく理解出来る話です。

さらに話は、都市では不快な情報が多いから人間は感受性を下げる、田舎ではその逆で感受性を上げようとする。感受性が下がると引き締まるというのは、ちょっと???な感じですが、理路としては分からなくはない。

と、そんな風なことを、読みかけの本から視線を離して、周囲を見るともなく見渡しながら考えていたんです。すると、私の斜め前方に座っている女性と何となく目が合った。合ったと意識すると、アチラもきっとそう思ったのでしょう。私を睨み付けてくる。少し戸惑いつつ、そのまま視線を外さずに、というのも私には睨まれる理由が思い当たりませんから、本当に女性が私を睨んでいるのかどうか確認したかったので、視線を外さずにいると、やはり間違いなく睨んでいる。で、仕方がなく戸惑いつつも視線を外した。この間、1秒にも満たない時間だったでしょう。

一旦視線は外したものの、私としてはやはり睨まれた理由は気にかかります。それでおそるおそる視線を女性の方へ戻してみますと、疑問は氷解しました。その女性は化粧をしていたのです。化粧をしているから見るな、と言うわけですね(笑)。

つまり、ここでは感受性は下げるだけでは足りなくて、遮断してしまわなければならなかった。そうしないと無言の非難を浴びる。そう気が付きました。この気づきは、私が紛れもなく田舎者であるという自覚と同時にやってきました(笑)

もちろん“公衆の面前で化粧をするなよ”というごく当たり前の考えも頭の中をよぎりましたしたけど、それよりも読んでいる本で指摘されている事柄が直ちに目の前に現象とした現れた偶然が面白くて、理由もなく睨まれて不愉快になることはありませんでした。

都会では、人は感受性を下げようとする。もっというと、感覚を遮断しようとする。いまさらですけどそう考えると、電車の中で本を読んでいたり耳栓をして音楽を聴いていたりという行為に走るのも頷けるものがある。当人達にとって、本を読んだり音楽を聴いたりするのは何らかの合理的な目的があってのことでしょう。それはそれでいいんですが、改めて観察してみると、それが主目的ではなさそうに私などからは見えてしまうんですね。

というのも、あんまり楽しそうではないから。本を読んでいるのも音楽を聴いているのも、なぜか楽しそうに見えなかったんです。メールをしている人もたくさんいましたけど、楽しそうじゃなかった。ふつう、自分の目的に沿ったことをしている時って、楽しいでしょう? 誰かと交流している時って楽しいはずです。私の観察は私の勝手な思い込みなのかもしれませんけど、電車の雑踏のなかでひとりで居る人たちは、おそらくは周囲からの不愉快な情報流入を遮断して自分の好きなことを楽しもうとしてると思うのですけれども、それが楽しそうではない。なぜなんでしょう? もしかしたらこのあたりは、ネットに現れる“不機嫌さ”とも関係しているのかもしれません。

...といった具合に都会へ出かけて感受性の感度を上げるようなことをすると、また非難されるのでしょうか(笑) ま、それ以前に疲れますけれどもね。特に用事でもなければ、東京へなんて出かけたくありませんね。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://gushou.blog51.fc2.com/tb.php/236-abfc6102

こんちわブログ

始めましてこんにちわ。 ブログ始めますがまだ書くことは決まってません。 趣味日記的なものになると思います。

恐ろしい権力『都教委』と『愛媛県警』

 都立高校の校長は偏見と民主主義否定の巨大組織に対して、愛媛の現職警官は金に塗れた巨大ピラミッド組織への抵抗が新聞紙面やテレビで紹介された。    「東京都教育委員会が都立学校の職員会議で挙手や採決を禁じた通知に、都立三鷹高校の土肥信雄校長(59)が『現場...

 | HOME | 

 
プロフィール

愚慫

Author:愚慫
“愚樵”改め“愚慫”と名乗ることにしました。

「空論」は相変わらずです (^_^)

      

最近の記事+コメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

QRコード
QRコード