愚慫空論

年金は一元化してはいけない

太田農水相が辞任したとのニュース。

笑ってしまった。辞めるのは当然といえば当然だが、なぜにこのタイミングなのか? どうせもう間もなく新内閣が発足するというのにね。辞めて責任をとるったって、もうすぐ辞めることは確定しているのに、そんな責任の取り方に重みなどありはしない。嫌になって放り出したのは誰の目にも明らか。さすがは福田首相に選ばれた大臣だけのことはある。ゲラゲラゲラ。

それにしても、次の自民党内閣の農水相に誰がなるんだろ? とりあえずは町村官房長官が兼任となったわけだけど、次の自民党総裁が選ばれて新内閣発足までのつなぎでしかない。次は麻生新総理ということで確定らしいが、麻生さん、誰を選ぶ? なり手はあるのかね? 内閣人事を他人事のように考えてはいけないとは思っているけど、でも、自公連立政権下の内閣なんて、もはや完全に他人事。ババを引くのはだれか、野次馬根性でしかない。早く麻生内閣が発足して、次の農水相のお顔を拝見したい(笑)。

次のお顔が楽しみといえば、厚生労働大臣にも同様の興味がある。社会保険庁の犯罪が新たに発覚して、マスゾエ大臣、認めちゃったもんね。このポストも完全にババだ。次は誰が引くのか? マスゾエさん、留任かな? だったら少し見直すけど。

まあ、しかし、議員センセー憧れの的のはずの大臣ポストがババでしかないっていうこの事態こそが、自民党の終焉を雄弁に物語っているね。民主党をはじめ野党は、来るべき総選挙で、次の農水相はだれだ? 厚労働相はだれだ? って自民党を攻撃すればいい。民主党には長妻というりっぱな厚労働相候補がいるしね。農水大臣だって、筒井信隆って人はよく知らないけど、前が太田だからまるで問題なし。農家戸別所得補償の政策もアピールしやすいだろうし。


*****

大臣ポストがババと化した農水省・厚労省、この原因はいうまでもなくお役人さまたちの腐敗。事故米問題、年金問題、まるで底なしの様相で、どこまでいけば底が見えるのかはっきりしない。腹が立つことこの上ないが、やりきれないのは、こうしたお役人たちの怠慢だか犯罪だかの尻拭いを国民の税金でしなければならないという点。

事故米問題では業者名公表のあまりにテキトーなやり方に非難が集中。農水省は風評被害に遭った業者に補償をしなければならないだろうが、その財源は税金。また、社保庁の犯罪的な年金記録管理で、これまた年金受給者に補償をしなればならないが、その財源も税金、もしくは国民の納めた保険料。ちょっと待ってくれと思う。

現在、様々なところでモラル・ハザードが言われているが、その原点は、責任を問われないというところにある。役人は失敗しても尻拭いは国民の懐から出るのだから、モラルが維持される動機がない。どうせオレたちの懐は痛まないからと、仲間を庇う。これでは国民は堪ったものではない。

そこで、提案。公務員たちの不祥事や不手際の穴埋めの財源を国政や地方財政の一般財源からは出さないことにすればいい。これら穴埋めの財源は、公務員の共済年金財源から支出することにする。公務員の不祥事・不手際があるたびに自分たちに将来支給されるはずの年金財源が減少し、自分たち自身の将来の収入に影響が出てくる。すでに退職している者たちにも財源の減少に合わせて支給額を減額。

このような制度を導入すれば、公務員にだって自分たちの失敗が自分たちに跳ね返ってくるようになり、そうすると公務員たちにもモラルを高めるインセンティブができる。ただしこれは公務員の年金が独立しているのが条件。でないと、意味がない。それが本エントリータイトルの心。

この制度、公務員たちの抵抗はともかく、制度設計的にはさほど難しいものではないと思うが、どうだろう? 政治が決断しさえすればできると思うんだけど。共産党あたり、提案してくれないかな?

コメント

愚樵さん
おはようございます。
これは、素晴らしい提案ですね~。
ネクスト内閣に提言していきましょうか・・。
こういうことが「本物の改革」ですよね。

どうして国家的な犯罪には罰がないんでしょうか?
どうして官僚はあれほど偉そうなんでしょうか?
あまりにも素朴すぎる質問でごめんなさい!^^

ついでにもうひとつ

ココロさん、わが提案に賛同いただきましてありがとうございます。それにしても、こういう提案が自己責任論者から出てこないのが私は不思議なんです。

えっと、それで「もうひとつ」なんですが、公務員の責任を追及するのは、司法の場において有権者から抽選で選ばれた裁判員が行うという提案。どうでしょうか?


それから。素朴な疑問に愚樵が独断でお答えしておきます。
>どうして国家的な犯罪には罰がないんでしょうか?

国家は何をしてもいいからです。主権とはそういう意味、つまり“何でもアリ”です。“何でもアリ”だから罪に問われない。

でも、それってやっぱりおかしいですよね。その“おかしいじゃないのか?”を一部条文として明記したのが9条でしょう。

>どうして官僚はあれほど偉そうなんでしょうか?

そもそも官僚になろうなんて人は、エラくなりたいんじゃないですか? エラくなりたい人が競争して勝ち残ってエラくなるからエラそうになる。また、エラなりたいがために人はエラいひとに媚びへつらう。

もともとからエラくなんかなりたい人には関係のない話なんですがね。でも、エラくなりたい人は関係がないということがわからないから、エラくなりたいんでしょう。

お役人の腐敗?

事故米を扱っていた業者は、業者を登録制から届出制に変え(しかも20トンまでは届出不要)てから参入した連中です。その規制緩和は、小泉政権がやりました。

また、社会保険庁の問題も、元を糺せば年金基礎番号制の導入が発端であり、その頃から一貫して政権にいるのは自民党です。

全て役人の責任に帰するのは、暴論ですね。今回の貴君の記事を見たら、マスコミや外資族がほくそ笑むでしょう。「公務員の抵抗」というキーワードを出す辺り、まるで中川秀直の著書のようです。

あと、社会保険給付が削減されて負担がアップしてるのは、財務省の方針です。官僚は官僚でも、批判すべき場所が違うように思います。

暴論だって(苦笑)

>今回の貴君の記事を見たら、マスコミや外資族がほくそ笑むでしょう。

そこは同感。政府にとって、内政が芳しくないときの外敵という論理ですね。が、その話と役人の腐敗は別の次元の話だと思いますが。

それでも優先順位からいえば、こちらは後回しでも構わないかな。ですが、それもこれも、結局は政権を握った者の戦略次第じゃないですか。まず公務員を叩いて世論を味方につけるという戦略だって選択できないわけではない。まず、世論を味方にしないとメディアの良いように報道されて、真実は庶民に届かない...。

年金基礎番号制度導入は、管理の簡素化の観点でいえば「好ましいこと」です。それまでの方式だと、「同一銀行に複数の口座を持つ」のと同じ状態になり、管理が複雑になるわけですから、この取り組みに問題はありません。

年金の一元化は、今になっては難しいでしょうが、国民の側からすれば、本来は一元化しないといけないのです。
「公務員→自営業→法人成りで企業役員」という人の場合、共済年金・国民年金・厚生年金と3分されるわけですが、単に運用が異なるだけではなく、仕組みそのものが異なるものですからね。給付のときの計算ミスも発生するだろうし、納付ミスも発生しかねない。それでミスしたときの「追いかけ」も、国民の側からではややこしいですよ。

本当に一元化するのは、納付と給付のバランスからみて、公平性の観点から難しいと思いますが、徐々に一元化する流れをつくり、数十年後でもいいので、一元化できるようになれば、愚樵さんがお望みのように「不正防止」の観点からも効果的です。

数十年後というならば

年金は廃止の方向で検討すべきだというのが私の意見です、わくわくさん。

年金は廃止して、ベーシック・インカム制度を採用。しかも減価する貨幣制度で。

どこからどう見ても、もはや日本の年金制度はダメでしょう。あそこまで管理が杜撰だと。どこをどのように改良しても不平・不満が残り、それは統治機構への不満になる。下手すると無政府状態にもなりかねない。

ならば、一から制度設計をしなおしたほうがいいと思うんですよね。

「廃止」はさらに厳しい

減価する貨幣制度には致命的な欠陥がいくつかありますから、これを導入するのは「不可能」でしょう。社会全体ベースでは「生活や企業活動のための資源獲得が、国内ですべて調達できること」が必要ですし、一般家庭ベースでは、それこそ『貯蓄の利益』が消滅するわけですから、「家屋の建設費や車の購入代は?」となります。貨幣資本主義へのアンチテーゼでしょうが、劇薬どころか「最悪、原始時代に戻れ」と言っているようなものですから、私は賛成できません。

ベーシック・インカムを採用するとなると、これは概念として「年金」よりも「生活保護」になりますね。となると「社会保険料」から「所得税・住民税」に変更されることになりますが、源泉徴収や確定申告から「社会保障費財源分」として別途記載され、予算も「社会保障特別会計」を設置する、という条件つきならば、私は賛成です。(もちろん、特別会計だからといって、国会審議がなくてもいい、というのではなく、国会審議は当然なされます。他の会計項目とは別に、社会保障費単独で審議することが必要、という意味です。)

ただ、これも制度設計そのものの変更であって移行ではないので、過渡期の対策も同時並行しないと理解を得ることは難しいと思いますね。

日本の年金制度は、管理面よりも制度面の欠陥があります。管理は人の意識レベルの話なので、「関与した人がロクでもなかった」という、超低レベルの情けない話でしかありませんが、そんなことよりも「世代間扶養」という名の「世代間ネズミ講」という制度そのものが問題あり、ということになるかと思います。

あとひとつ追加すると、ベーシックインカムを導入するときは、「最低保証以上の給付」は「自己責任」となりますから、この意識を国民に持たせることも重要となってきます。

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