愚慫空論

『サピエンス全史』その13~自己愛の起源

『その12』はこちら (^o^)っ リンク

 


遅々として進まない『サピエンス全史』シリーズですが
進行をさらに遅らせてしまうことになりそうです (^_^;)

今回は 本の流れを遡ってしまいます....



愛とは 何か?
難しい問いです

なぜ難しいかというと 愛はそもそも言葉にならないものだからです

言葉には 言葉にならないものさえも言い表すことができるという特性がある
言葉はデタラメだから そういうことができてしまいます


愛そのものを言い表すことは 不可能です
とはいえ
「愛」と言葉(記号)で指し示される「なにものか(内容」)はあるように思える


言葉の特性のひとつとして

 言葉で指し示された「なにものか」は 実在するように思えてしまう

ということがあります


そもそもの言葉は 実在物に対する「名づけ」でした
そして そうした意味における言葉は サピエンスだけの所有物ではありません

それはこの世界で初の言語ではなかった。どんな動物も、何かしらの言語を持っている。ミツバチやアリのような昆虫でさえ、複雑なやり方で意思を疎通させる方法を知っており、食物のありかを互いに伝え合う。また、それはこの世で最初の口語言語でもなかった。類人猿やサルの全種を含め、多くの動物が口語言語を持っている。たとえば、サバンナモンキーはさまざまな鳴き声を使って意思を疎通させる。動物学者は、ある鳴き声が、「気をつけろ! ワシだ!」という意味であることを突き止めた。それとはわずかに違う鳴き声は、「気をつけろ! ライオンだ!」という警告になる。研究者たちが最初の鳴き声の録音を一群のサルに聞かせたところ、サルたちはしていることをやめて、恐ろしげに上を向いた。サピエンスはサバンナモンキーよりもずっと多くの異なる音声を発せられるが、クジラやゾウもそれに引けを取らないほどみごとな能力を持っている。



言葉がデタラメになったのは認知革命以降です

認知革命以降のサピエンスがあやつる言葉は 
非実在の「なにものか」にすら 「名づけ」ができるようになりました
そして 「名づけ」によって 
非実在の「なにものか」があたかも実在してるように感じるようになった

この

 非実在の「なにものか」があたかも実在してるような感じ

のことを ぼくは

 実感

と呼ぶことにしています
「実感」は 実在するものへの感覚を意味するのではありません
ですから ほんとうは「虚感」と呼ぶのが正確なのかもしれません

実在するものへの感覚のことは 「身体感覚」と呼ぶようにしています

では 愛は実感(虚感)なのか?

ここが難しいところです

愛には 

 身体感覚としてのものと 
 実感(虚感)としてのものの

の2種類があります

 前者が 自愛
 後者が 自己愛


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虚構の使い方

毒多さんのところで紹介されていた動画



思ったところを表現してみます


目隠しをして 次のようなメッセージを掲げています



挨拶と名乗りの次に アラブ系のアメリカ人だと自己紹介
そして

I Lile many People
  Black  (黒人)
  Brown (有色人種)
  Women (女性)
  LGBTQIA (セクシャルマイノリティ)
  LATINX (ラテン系アメリカ人)
  MUSLIM (イスラム教徒)
  JEWISH (ユダヤ教徒)
  Immigrants (移民)
   and Other

場所はニューヨークのセントラルパークのそばのようです
場所から考えて 容易に想像が付くのは
上に上がられた人たちは 差別されている人たち
そのことは White(白人)が入っていないことからもわかります

彼らが差別を受けるのは 虚構の作用によって です

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忖度/guess/ゲス

「忖度(そんたく)」という言葉が話題になっているようです

「森友問題」 いえ もう 「籠池劇場」というべきでしょう





あ 上の動画は貼ってみただけだから 見なくていいです
でも ちょっとつまみ食いしてみてるのは面白いかも

なかなか大したもんですよ 籠池さん (^o^)
これはこれで大変立派だと思います
とってもゲスな振る舞いだけど (^_^;)

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コミュニケーションとイノベーション



JBpressさんの記事です

 『AI時代の大問題、労働のない社会は成立するのか?』


JBpressの記事「人工知能に奪われない最後の2つの仕事とは」にショックを受けた人は多いのではないか。なにせ「人間に残される仕事はイノベーションとコミュニケーションの2つしかない」というのだから。もしその仕事に就けなかったとしたら、失業者になってしまうということになる。



人工知能の発達は想像を凡人の想像を絶するものになりつつあるようですね

何ごとにせよ 発達するのは良いことです
だけど 何ごとにせよ 良いことの半面は悪いことも生まれてきてしまう
「良いことだけ」なんて 都合の良いことはないわけです

大きな話でいくと
サピエンスが繁栄したのはサピエンスにとっては もちろん「良いこと」だけど
サピエンスの繁栄は環境負荷を増大させて
サピエンスの生存を脅かしかねない状態にまでなっています

「良いこと」が「悪いこと」を生み出してしまっているんですね
これは「環境」が有限だから生じる問題
ゆえに「環境」が拡大すれば一時的に解決します

現在の環境問題を解決する抜本的な方策は
人類の生存場所を地球環境外へと拡大することです
あまたのSFに描かれているように

ちなみにぼくは
人類が地球外で暮らし始める未来があると信じる者です (^o^)/



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『サピエンス全史』その12~「彼ら」が「私たち」になるとき

『その11』はこちら (^o^)っ リンク

 


(前略)やがて紀元前550年ごろ、ペルシアのキュロス大王が、それに輪をかけて大げさな自慢をした。

アッシリアの王たちはつねに、アッシリアの王にとどまった。全世界を支配していると主張したときにさえ、アッシリアの栄光を増すためにそうしているのは明らかで、彼らに後ろめたさはなかった。一方、キュロスは、全生界を支配しているだけではなく、あらゆる人のためにそうしていると主張した。「お前たちを征服するのは、お前たちのためなのだ」とペルシア人たちはいった。キュロスは隷属させて民族が彼を敬愛し、ペルシアの従属者であって幸運だと思うことを望んでいた。



ちなみにキュロス大王は「バビロンの捕囚」に囚われていたユダヤ人たちを
「故郷」へと帰還することを許し 支援さえした人物です

もしキュロスのこの業績がなければ
ユダヤ教は誕生していなかったかもしれませんし
誕生していても別の形になったかもしれません
そうなると キリスト教が生まれたかどうかも怪しくなりますし
イスラム教だって そうなるでしょう

そう考えると キュロスは一神教世界成立に関わった重要人物です
なのに 一神教世界側からキュロスへの感謝を目にした覚えがない

一神教世界側の「私たち」からすれば
大きな功績があったとはいっても キュロスは「彼ら」の側だからでしょう
神話の類いに「彼ら」の助力が作用していたなどと記すと
「私たち」の自己否定になってしまいますからね...



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『シン・ゴジラ』

取り上げるつもりはなかったんですけど (^_^;)



観たのは もう半年ほど前になりますか
劇場で観てきました

「まあ そこそこ面白かったんじゃない?」

何をどう面白いと感じたのか 「感じ」の記憶はほとんど残っていません
ただ 「そこそこ面白かった」という言葉を脳裡に浮かべた記憶は残っています

言語化された部分の記憶がのこっています
逆に言えば 感覚の記憶はあまり残っていない
刺激的ではあったけど それだけだった
なので 特に何かを書き残そうという気にはならなかった


ところが残っていなかったわけではなかったんです
残ってはいたけど それは「面白い」という言葉を貼り付けた部分ではなかった
それが



を観たことで引っ張り出されてきたわけです


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『サピエンス全史』その11~お前たちのための支配

『その10』はこちら (^o^)っ リンク

 


この新しい帝国のビジョンは、キュロスやペルシア人からアレクサンドロス大王へ、彼からヘレニズム時代の王やローマの皇帝、イスラム教国のカリフ、インドの君主、そして最終的にはソヴィエト連邦の首相やアメリカ合衆国の大統領へと受け継がれた。慈悲深い帝国のビジョンは、帝国の存在を正当化し、支配下にある民族による反乱の試みだけではなく、独立した民族が帝国の拡張に抵抗する試みまで否定してきた。



新しい帝国のビジョンとは何か?

  「お前たちのため支配

これはどういうことか?

進化の結果、ホモ・サピエンスは他の社会的動物と同様に、よそ者を嫌う生き物になった。サピエンスは人類を「私たち」と「彼ら」という2つの部分に本能的に分ける。「私たち」はあなたや私のような人間で、言語と宗教と習慣を共有している。「私たち」は互いに責任を負うが、「彼ら」に対する責任はない。「私たち」はもともと「彼ら」とは違うのだし、「彼ら」にはまったく借りがない。「彼ら」には「私たち」の縄張りに入ってもらいたくないし、「彼ら」の縄張りで何が起ころうと、知ったことではない。「彼ら」はほとんど人間でさえない。




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『リア充にも負けず』

ネットで出逢った自己愛表出の形をご紹介



『リア充にも負けず』

カップルにも負けず
クリスマスにも負けず
夏祭りにも 桜の切なさにも負けず
丈夫な心を持ち
嫉妬はなく
決して彼女の募集はせず
いつも一人で 耐えている

東にクリスマスイルミネーションあれば
行って 一人で楽しみ
西に花火大会あれば
行って 一人で楽しみ
南に桜の美しい花見があれば
行って 一人で楽しみ
北に恋愛映画あれば
行って 一人で楽しみ

切ないときは アニメを見て
楽しいときも アニメを見て
みんなに キモヲタと呼ばれ

ほめられず
必要にもされず
そういう独身男性に
わたしはなりたくない
幸せになりたい



素晴らしく切ない自己愛の表現ですね

いろいろと考えさせてくれます

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『太陽の蓋』

映画です
力作です
もう一度言いましょう 力作 です



ネットから拾った情報によれば 
本作は隠密行動で製作されたそうです
映画関係者も試写会が執り行なわれるまで その存在を知らなかった


なにゆえ 隠密に制作されなければならなかったのか?
その答えは情報収集先にはありませんでしたが
察するのは容易です

ある一部の人たちには触れられたくないテーマであろうから です


おっと 本作が取り上げるテーマを紹介していませんでした

3.11 危うい真実をあなたは目撃する

「史上最悪の危機」を迎えた日、官邸内で何が起きていたのか。
当時の閣僚たちが実名で登場する究極のジャーナリスティック・エンターテインメント

福島原発事故から5年。関係者による著書、様々な報道番組やドキュメンタリー、調書の公開など…当時の状況が 解明されたかのように見えつつ、人々の記憶は早くも風化され真相が明らかにされることなく原発事故問題の幕が引かれようとしている。 本作品では数多くの報告書や資料を分析し、事故対応当事者であった政治家や閣僚、被災地である福島での直接取材を敢行。5年という年月が経った今だからこそ伝えられる、「あの日」をセンセーショナルにあぶり出す!

★真実に肉薄するポリティカルドラマ!
東日本大震災~福島原発事故が起きた3月11日からの5日間。原発事故の真相を追う新聞記者をキーパーソンとし、当時菅直人政権であった官邸内、さらに東京や福島で暮らす市井の人の姿を対比させて描く。菅内閣の政治家は全て実名で登場させ、原発事故の経過や対応を事実に沿って丹念に追う。情報が錯そうする中、極度の緊張感にあった人間ドラマを描き、官邸内部のリアルな様子を浮かび上がらせる。原発と共に生きて来た福島の人々の葛藤、事故発生によって翻弄されるマスコミや東京に暮らす人々を切り取ることで原発と日本人の姿を俯瞰的に捉えている。 



動画を見て頂ければ 説明の必要はありませんが (^_^;)


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『いなか、の、すとーかー』『ウォークイン・クローゼット』

ふたつ続けてケチをつけるような記事を書くのは心苦しいのですが...
でも 心苦しさは振り払って 書きます
心苦しさに負けて 正直であることを放棄するのがいいことだとは思いません





期待外れな読書になってしまいました

弁解をしておきますが 残念な読書になってしまった原因は ぼくにあります
作者にはなんらの責はありません
ここは明言しておきます

決して残念な作品ではないと思います
ただ ぼくが読書前に持っていた期待とは違ったものだったというだけのことです



綿矢りささんのこれらの作品を読んでみようと思ったのは
佐藤優さんの著書で紹介されていたからです



『嫉妬と自己愛』について書いた文章の中でぼくは

 > 佐藤優さんは「自らが「絶望」を識っている」ことを知らないのではないか?

という疑問を持ちました

この疑問に ぼく自身 腑に落ちないものがあったのですけど
『いなか、の、すとーかー』『ウォークイン・クローゼット』を読んでみて
腑に落ちなさがなんだったのかが判明したように思います


佐藤優さんと綿矢りささんに共通すること
それは

 自らを他者の自己愛や嫉妬の被害者であると位置づけている

ことです
加害者意識の方は希薄 つまり

 自身のなかにあるはずの自己愛についてはスルー

なんです
これでは「絶望を識っている」という見立ては撤回しなければならないかもしれません
むしろ

 絶望を知ってはいるが識らない

のほうが正解だったかもしれません
絶望を識ろうとしていることは間違いないと思いますが

でも 自らの腐臭に気がつかないなら 
死に至る病という意味での「絶望」は識り得ない...


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Author:愚慫
“愚樵”改め“愚慫”と名乗ることにしました。

「空論」は相変わらずです (^_^)

      

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