愚慫空論

そこに驕りはないか?

昨日のニュース。

産科医の無罪確定へ=帝王切開死、検察が控訴断念-「今後は慎重に捜査」・福島

福島県立大野病院で2004年、帝王切開手術を受けた女性=当時(29)=が大量出血して死亡した事故で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた執刀医加藤克彦被告(40)を無罪とした福島地裁判決について、福島地検は29日、控訴の断念を決めた。控訴期限の9月3日が過ぎれば、無罪が確定する。

公判では、癒着した胎盤を子宮から剥離(はくり)した際に大量出血を予見できたのかと、剥離を中止し子宮摘出に移る義務があったのかが主な争点だった

この判決、「医療現場の常識」に沿ったものだとして、評判がよいようだ。検察の控訴断念も好感を持って迎えられるのではないか。それはそれでよい。


産婦人科医は、他の医療分野に比べて訴訟リスクが高いといわれる。昨今の産婦人科、それも産科の医師不足はそのリスクを嫌ったものだといわれていて、特にこの大野病院での「事件(事故ではない)」以来、その現象に拍車が掛かった。そのことを考えると、この判決と検察の控訴断念は妥当だといえる。

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混迷のアフガニスタンで日本の青年が

アフガニスタンで武装グループに誘拐され、そして殺害された伊藤和也さん。

何の縁もない者ですが、でも、心からご冥福をお祈りいたします...。


一昨日、アフガンにて邦人誘拐の速報が流れ、追ってペシャワール会の伊藤さんらしいと報道された。その伊藤さんの姿を始めてTV画面で見たとき、(こんな写真だった←クリック)、不謹慎なんだけど、私は思わず笑って、

「これ、本当に日本人?」

とつぶやいてしまった。髭を蓄え、真っ黒に日焼けして野生すら感じさせる面持ちは、日本人離れしている感じで、私は思わず、現地アフガニスタンの人なのかと思ってしまったのだった。後にいろいろと報道される中でわかったのだが、伊藤さんは、その風貌同様に、アフガニスタンに溶け込んで、志した農業復興に取り組んでいたらしいということ。現地の人たちからも、高い信頼を得ていたらしいということ。


伊藤さんを誘拐・殺害した犯行グループはどのような動機で犯行を行ったか、様々に報道されているようだが、伊藤さん本人に怨恨があっての犯行だったわけではないことは間違いなさそう。アフガニスタンから日本人あるいは外国人を排斥して、海外からの援助でなんとか体裁を保っているカルザイ政権に揺さぶりをかける。目的はそんなところだろうか。


いつもいつも、こうだ。こんなつまらない理由で人が殺される。犯行を行った者たちは、もしかしたら高い理念を掲げているつもりなのかもしれない。正義を求めての行動だったのかもしれない。だが、そんな理念や正義を振り回す者は、いかに高尚な理論を構築していようとも、いかに大きな権威を背景にしていようとも、「キャッチ&リリース」という言葉を免罪符にして命を弄ぶ者たちと変りはない。変わりないが、しかし、世の中の現状をと見渡してみれば、理念や正義をという免罪符を上手に振り回す者が権力を握っている。

わが日本の権力者たちもきっと、志半ばで斃れた青年を奇禍に、理念を弄くりまわして自分たちの野望を満たすべく画策することだろう。


もういい加減、うんざりだ!

そう言って、目を閉じ耳を塞ぎ、自分と自分の周囲のもののことだけに目をむけていたいところだが、そうもいかない。なぜならば、うんざりな権力者たちに力を与えているのは私たち庶民だから。民主主義のことを言っているのではない。いつの時代も、権力者に力を与えるのは庶民である。権力者の振り回す理念に騙される庶民、ではなくて、権力者の理念を己のものとして、その理念のなかで自分のことだけを考える庶民である。

後日談

前回の更新からかなり間があいてしまいました...。当エントリーは、前回のエントリーで紹介した「出来事」の後日談を書いてみようと思うのですが、その前に。

前回のエントリーにコメントいただいた、水葉さん、dr.stoneflyさん、scottiさん、ココロさん、ママちゃん、せとさん、わこさん、志村さん、ブーゲンビリアさん、長らくレスも返さず放置したままで申し訳ありませんでした。長らく放置したのは、お盆の期間中妻の実家へ帰省していたということもありますが、正直言って最大の理由は触れたくなかったからです。自分で挙げたエントリーなんですが、触れたくなかった...。そのくせ、他所さんのところへお邪魔してはコメントを書き散らかしたりしていまして、まるで自宅へ帰りたくないサラリーマンみたいだと、自分自身のことを思っていました(苦笑)。

もう、コメントをいただいてかなり時間がたってしまったので、個々のコメントへのレスするのはやめにさせていただきまして、まことに勝手ながら、当エントリーを持って皆さんへのお返事に変えさせていただきます m(_ _)m

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情と殺生、理念と殺戮

このエントリーは、構想はしたものの、上げるのはやめようと思っていた。暑苦しい日が続くときに暑苦しいエントリーを書くのは、書く方も嫌だけど読むほうも嫌だろうと思うから。

まあ、私の書く文章が暑苦しいのは今回に限ってのことではないので、ごくごく僅かな私の文章の読者の皆さんは、既に暑苦しさへの耐性は持っておられるかな。でも、暑苦しい私が暑苦しいというのだから、かなり暑苦しいですよ...(笑)。

で、そんな暑苦しいエントリーを、なぜ気が変わって上げようとしたかというと、そのきっかけは瀬戸智子さんの記事


どうしてひとはこれほどにもおろかなのか。

どうしてひとはこれほどにもむりょくなのか。


この、すべてひらがなで記された問いかけが、なぜか私の胸の中にあった想いとリンクした。理由はただ、それだけ。

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カツオブシ社会

非国民通信さんが7/29に『「カビ型」と「ムシ型」』というタイトルで記事を書いておられます。

「カビ型」「ムシ型」の概念は、非国民通信さんもリンクを張っておられますが、日経ビジネスのコラムが出所。そして、私も非国民通信さん同様、この2つの概念はなかなか面白いと思います。

日経ビジネスのコラムでは、いちおう違法行為に焦点を当ててこれら2つの概念を適用しているのですが、ニュアンスとしては、米国と日本とを比較して、それぞれの国の国民性というところにまでこれらの概念が適用できるような書き方をしてあります。談合問題をカビ型の典型としてありますが、談合なんてのはまさしく日本的であるわけで。

日本をカビ型、米国をムシ型とする比喩は、なかなか的確なものであるように思います。日経ビジネスのコラムおよび非国民通信さんの記事は取り付く対象を人間が営む社会として捉えていますが、その対象を自然、つまり自然に取り付いている人間がカビ型なのかムシ型なのかと視点で眺めてみようというのがこの記事です。

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庶民の生活を大切にしろよ、NHK

7時前、夕食を食べながらTVを視ていた。チャンネルはNHK、目的は天気予報だ。

ところが...、延々と内閣改造の速報を垂れ流している。

そりゃ、内閣改造は、国家の一大ニュースだ。多くの時間を割いて報道しなければならないのは、わかる。しかしだ。政治だけで世の中が廻っているわけじゃないんだよ。内閣がどのような顔ぶれになろうと、私たち庶民は、明日また勤めに出なければならない。空調の整ったオフィスが勤め先という人も多かろうし、NHKでお勤めになっている方々、それも現場へ出ずに番組を編成する権限を持つ方々はそうだろうが、ここでもまた、そんな人たちだけで世の中が廻っているわけじゃない、と言わなければならない。世の中には勤めに出るのに明日のお天道様の具合が気になる人もたくさんいるのだ。

しかし、天下のNHKには、そういった人々への目線はないみたいだ。国の大事が最優先。庶民の本当に知りたい情報など、NHKの優先順位からみれば低いものなんだろうな。

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愚慫

Author:愚慫
“愚樵”改め“愚慫”と名乗ることにしました。

「空論」は相変わらずです (^_^)

      

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